無人島への旅路〜関ジュ担、松竹座までの苦難2〜

遠征に寝坊したわたしは風呂上がりすっぴん、髪の毛びしょびしょのままリュックを背負って走る。家の最寄駅でいつも使う電車に飛び乗ると、クーラーが一番強いところに立ち髪の毛に当てる。あぁわたしなにやってんだ…と3回目の涙。乗り換えて東京に向かう電車では遠征の回数を重ねた経験で乗り換えに一番近い車両に乗り込む。そのころチケットを取引する方から返信が来て、一人の方は翌日に変更してくださるとおっしゃってくださって4回目の涙…

 

東京駅に到着するとわたしは乗り換え案内より1本早い新幹線に乗るべくPASMOとクレカを持ち走る。辿り着いたJRの券売機を見て5回目の涙。な、並んでる……そう、世は夏休みの日曜日。前日までに新幹線のチケットを買っとかなかった自分を殴りたかった。券売機が空いてるのにスマホを弄ってて(たぶんポケモンGO)気づいてない男性がいた。駅の職員さんがいるのだが外国人の人の対応に追われて列の案内ができていない…そこで急にコミュ症のわたしが謎の力を発揮する。「すみません、券売機お並びですか?奥から2番目空いてますよ!」ハッとしたように進む男性。そのあともわたしは列の出口から横入りしようとしたおばさんに「すみません!そちら出口です!こちらに列があります!」とか「次お並びの方、クレジットカードのご利用でしたら手前の機械空いてます」なんて声をかけながら列整理をし出したのだ…そしてわたしは3分足らずで新幹線の券を手に入れた。

 

そこからはおちびちゃんたちとの戦い。さすが夏休み。東京駅に溢れる予想外の動きを見せる子どもを避けるアトラクションを超えて14時23分発の新幹線のホームに行き着いた。遠征豆知識として東京駅の新幹線改札を入って右側の階段を上ると自由席の方である。こちらはエスカレーターの上りがないのでご注意を。ホームでいつも買う1100円の牛タン弁当を買い、新幹線に乗車した。

 

夏期休暇など子どもが多い時期は自由席が並んでいるように見えてもみんな連番で詰めて席に座るので意外と席が取りやすい。希望通り窓際の席に座りとりあえずお弁当を食べた。この1100円の牛タン弁当、ご飯が生姜の炊き込みご飯になっていて毎回夜勤から這い上がって遠征するわたしの食欲を刺激して力になっている。ほんとに美味しい。なんとか間に合うことになって座って安心したのかまた泣く。泣きながら牛タン弁当を食べる成人女性の姿に隣のおじさんにちょっと不審な目で見られる。

 

食べ終わってふと髪の毛を触るとほとんど乾いていて、ヘアアイロンを取り出す。ついでにカバンの中を整理し、ポーチや袋に分ける。よっしゃ!巻くぞ!となって気付く。「パリピポミラー忘れた……」(パリピポミラーとは2015年に行われたジャニーズWESTのコンサートツアー「パリピポ」のグッズの大きめの鏡のことである。)まじか〜トイレのとこの洗面台で巻こう…と思ったら隣のおっさんが2連で寝てる…ちょっと〜!寝るなら机いらないでしょ!閉まってよ〜!!!とそのとき新幹線はトンネルの中に入った。前にジャニーズWESTのコンサートでこんな話を聞いたことがある。バックでついている関ジュの子たちは新幹線の乗り口のドアがあるところで振り付けの練習をしているらしいと。そしてトンネルに入ったときに黒くなって反射する窓ガラスを鏡代わりにしてると。新横浜を過ぎていた電車は静岡のトンネルが多い地区に差し掛かっていた。関ジュの子の努力に思いを馳せながら窓ガラスを鏡代わりにコテで髪を巻く。そしてまた泣く。

 

つづく